自然界には常に澄んだ水質を保つ美しいビオトープが存在します。
※当サイトにおける「ビオトープ」とは、自然環境保護を目的とするものではありません。
<ビオトープの定義>
一般的にビオトープの意味はBIO(生命)+TOP(場所)=「生物の生息場所」と訳されています。地球上初めての生命は水の中で誕生し、そこから長い時間をかけて様々な形の生物へと進化しました。つまり全ての生命の源は水なのです。アクアフォレストでは「BIO」を生命の源である「水」としてとらえ、ビオトープの意味を「水のある場所」(池、小川、滝などの水辺・水域)と定義しています。
アクアフォレストのビオトープは「人が心地よく楽しめる範囲で上手に自然と共存する」という概念に基づき、水と緑による癒し空間の創出を目的として作られています。
1.自然由来の水質浄化機能(生物濾過)を備え、水換えを必要としない水辺・・・ ビオトープ
2.人工的な水質浄化機能(物理濾過等)を備えた水辺、又は水換えを必要とする水辺・・・人工池、魚類の飼育用池
3.塩素等で水の消毒を行い生物が生息できない水辺・・・親水池、ジャブジャブ池、水景施設、プール
4.単に水を溜めた水辺・・・水溜り、沼、溜池
近年ガーデニング分野のビオトープは癒しのアイテムとして庭、学校、屋上、室内等、人の住環境に密接した場所に作られ親しまれるようになりました。
しかし水が濁っていて汚らしい、アオコが発生して悪臭を放っている、水漏れしてしまい修復できない等のトラブルが多発しているのが現実です。
その原因は、「ビオトープは人の手を加えるものではない、濾過する必要は無い、防水は簡単なもので良い」という自然環境保護分野でのビオトープの概念を混同してしまっているからです。
この様な従来のビオトープに多発するトラブルの原因を徹底的に究明し、人がストレスなく美しいビオトープを楽しめることを理論的に追求して完成したのがアクアフォレスト式ビオトープです。
目次
「ビオトープは何もしなくても水を浄化してくれる」という誤った情報があります。
実際にビオトープを作ってみるとわかるのですが、どの様な作り方をしても完成直後は水が澄んでいますが、1カ月もすれば水が濁ってしまいます。
自然界のビオトープは「大地」という巨大な濾過装置を経ることにより水が浄化されていますので、ただ水を溜めただけのビオトープには自然界のような水質浄化機能はありません。
画像の様に泥やアオコで濁り悪臭を放つビオトープを良く見かけます。
濁りの原因となるのは土や魚の排泄物に含まれるアンモニア成分です。アンモニア成分は水に溶け込んでいるため濾過機等を使用して物理的に濾過できるものではなく、微生物による生物濾過を経てはじめて浄化されます。
生物濾過とは・・・
水中に生息する微生物(バクテリア)の水質浄化作用を利用する方法。ビオトープの大敵であるアオコ(藻類)の発生原因となる水中に溶け込んだアンモニア分を微生物がエサとして分解除去する。自然界と同じ原理であるため特別な機械類は必要としないが、微生物の大きさがミクロ単位であるため定着させることが難しい。適切に微生物が定着すれば水替えの必要もなくなる。
物理ろ過とは・・・
錦鯉の飼育池等に多く用いられ、フィルターを使用して水中の汚れを物理的に濾し取る方法。魚の排泄物やエサの残りによる濁りは除去できるが、水中に溶け込んだアンモニア分は除去できない。アンモニア分が増えると魚の害となるため定期的に水替えが必要となる。又、濾過機等の機械を設置する必要があるため、景観を損ねたり、メンテナンスが複雑となりランニングコストアップにつながる懸念がある。
生物濾過をしてくれる微生物は土の中にも生息しているのですが、ネット情報を鵜吞みにして単に土をビオトープの中に入れてしまっては田んぼと同様に泥となり水を濁すだけです。
人が鑑賞して楽しむガーデニング分野のビオトープは澄んだ水質をいかに恒久的に保てるかが大切な要素となります。濁りの根元である土を入れずに良質な微生物のみをビオトープ内に定着させなければ水は透明になりません。アクアフォレストが最もこだわったのは濾過機を使用したり水替えをしなくても池底の小石一粒一粒がはっきり見える程に透明な水質を保つことです。
アクアフォレスト式ビオトープは濾過機を使用したり濁りの元となる土を入れたりすることはしません。水替えをする必要もありません。自然界と同様に微生物による水質浄化機能(生物濾過)を池の底に備えてあり、水を循環させるだけで自動的に水が濾過されるシステムが組み込まれています。
アクアフォレスト式ビオトープの池の底に敷き詰められた底石(小石)の下にはミクロ単位の微生物をしっかりと定着させるための特殊基材(生物濾過層)が備わっており、そこに大量に生息させた微生物の力で濁りの元となるアンモニア成分を強力に分解します。ポンプで水を循環させると池に流れ込んだ水は、底石⇒生物濾過層⇒と通過し、濾過された水が伏流水となりポンプピットへと流れ込みます。ポンプピットに流れ込んだ水は送水され再び池に流れ込み、これを繰り返すことにより永久的に生物濾過が続き常に澄んだ水質を保つことができます。水替えの必要が無く設備のメンテナンスも無いため日常の管理は落ち葉を除去程度の簡易なものとなります。
ビオトープの水を貯める部分、すなわち最も重要となるのは防水材です。残念な事に「外にあるものだから少しくらい水が漏っても大丈夫だろう」と甘く考えてしまっている業者もいるのですが、ビオトープの要である防水材が破損し水漏れしてしまうとビオトープはたちまち崩壊してしまいます。一度水漏れしてしまうと修理するのは非常に困難で作り直すしかありません。アクアフォレストにご依頼いただくお仕事の約1/3は水漏れトラブルによる作り直し工事です。
従来ビオトープの主要構造部である防水層(池や小川の底部分)の防水材料には防水シートやモルタルが多く用いられてきました。
防水シートはホームセンターでも入手できる安価な物でDIYでのビオトープ作りに用いられますが、実際に防水シートで施工された現場を見ると石の角や水性植物の根などで穴が開いたり、経年劣化でひび割れしすぐに水漏れしてしまい耐久性が無いことがわかります。
そして防水シートを使用する弊害として最も困るのは、人工的なシートを隠すために表面を土で覆わなければならないということです。濁りの元となる土を入れてしまっては田んぼと同じ状態になり、循環ポンプを設置してもドロで詰まりすぐに壊れてしまいます。そのため防水シートで作ったビオトープのほとんどは溜池状態になり水が濁っています。
モルタルやコンクリートは固くて一見耐久性が高そうに思われがちですが実際にこれらで施工された現場を見ると、柔軟性が全く無い材質であるため地面の動きに追従できずひび割れを起こしています。又、これらセメント系材料は膨張収縮するという性質があるため経年するとひび割れし水漏れを起こす事があります。一度ひび割れを起こすと広がる一方で、その上からいくらモルタル等を重ね塗りして補修してもひび割れが止まることはありません。
つまり従来のビオトープに水漏れが多発するのは防水材料の硬度が足りない、硬度があったとしても柔軟性がない、経年によって劣化する、という材料の物性が原因なのです。
アクアフォレストにご依頼いただくお仕事の約1/3がこのような水漏れしたビオトープの作り直しなのですが、これらを経験してわかるのは「鋭利な物を刺しても穴が開かない硬さと、地震等による地面の動きにフレキシブルに追従できる適度な柔軟性、そしてこれらを恒久的に保てる耐久性」という防水材の概念が必要ということです。更に、お客様に安心して楽しんでいただくには水漏れ保証できるだけの品質が必要となります。
これらの概念に最も近い防水材としてFRP(ガラス繊維強化プラスチック)という材料があります。
FRPは船舶のボディや貯水タンクなど、絶対に水漏れが許されない分野で用いられる優れた防水材料なのですが、一口にFRPと言っても様々なものがあり以下の様な欠点もあります。
・FRPの原料となる樹脂には様々な種類があり、樹脂の品質によってはすぐに劣化してしまう。
・紫外線に晒されると樹脂の分解が始まり劣化する。(※船舶のボディなどは定期的にFRPの表面にトップコートを塗装し直して劣化を防いでいます)
・見た目がプラスチックなので人工的
上記に加え、FRPは製造環境によって物性が大きく変わってしまいます。FRPはマット状のガラス繊維に樹脂を含浸させながら作りますが、樹脂が硬化する最中に水分が加わると硬化不良を起こしてしまいます。(つまり、地面を直接FRPで防水することはできません)又、樹脂の含浸が不十分だと目には見えない空隙ができ水漏れを起こしてしまいます。例えば前述の船舶のボディや貯水タンクは管理された工場内でしか製作することができず、風雨や気温に左右される工事現場では安定した品質を保つことができません。
アクアフォレスト式ビオトープの防水層は、適度な柔軟性・高強度・高耐久性を備えた最高品質の樹脂を原料に使用したハイブリッドFRP(ガラス繊維強化プラスチック+天然石粒)を使用して、あらかじめ工場内で小川や池の形状に成形(ユニット化)してしまいます。
そして完成したビオトープユニットを現場に運搬し設置するという工法でアクアフォレスト式ビオトープは作られています。
ユニット工法にこだわる理由は、ビオトープの要となる防水層部分を管理された工場内で製造することにより、天候や気温の影響を受けることなく高い品質を保つことができ、自然風の繊細な仕上げを施すことができるからです。例えば、FRPを紫外線劣化から保護するためには表面を無機材料(小石、砂)で被覆しナチュラルな雰囲気になるよう仕上げる必要があるのですが、この様な繊細な作業は工場内でしか行えません。
こうして細心の注意を払って作られたビオトープユニットは優れた防水性能を恒久的に発揮し、経年劣化の心配がなく、水漏れ保障できる品質を提供することができるのです。
<ビオトープユニットの施工手順>
様々なビオトープの施工事例
ガーデニング分野でのビオトープは癒しのアイテムとして位置付けられています。
「癒し」とは、人の五感に心地よい刺激を与えることにより得られます。森の中に身を置いて美しい風景を見たり、水のせせらぎや小鳥のさえずりを聞いたり、樹木や花の香りを嗅ぐと気持ちが安心したり癒されたりという経験があることでしょう。人は自然に触れると五感が刺激され自律神経が安定しリラックスできることが科学的に実証されており、特に視覚、聴覚、嗅覚に与える刺激は癒しを感じるために重要な要素であることが明らかになっています。
この自然由来の癒し効果を最大に発揮できるようアクアフォレスト式ビオトープは森の中にある水辺をお手本にし、リアルでナチュラルなデザインにこだわり作られています。
循環ポンプ、水量調整バルブ、自動給水フロート、濾過システム等の人工物は一切見えないようポンプピット内に格納してあり、自然界の水辺が生み出す美しいせせらぎ同様に心地良い音色を奏でるよう水流を調律しています。このような細かなこだわりを積み重ねることで自然の中から切り取ってきたかのような美しいビオトープを再現することができるのです。
ここまで水質浄化、防水、デザインの重要性について説明してきましたが、どんなにこれらを達成したとしても根本的な設計やプランニングが正しくできていなければせっかく作ったビオトープも全て台無しになってしまいます。ビオトープ作りで最も重要なのはビオトープの概念を正しく理解することなのです。ビオトープには自然環境保護を表す意味とガーデニング用語で水辺を表す2つの意味があります。インターネットで検索すると明らかな通り日本では一般的にビオトープ=ガーデニング分野のビオトープと認識されています。
参考:Googleキーワード検索「ビオトープ」 Yahoo!キーワード検索「ビオトープ」 Yahoo!画像検索「ビオトープ」
自然生物ファーストの「自然環境保護」分野と、人間ファーストの「ガーデニング」分野では、ビオトープの作り方や概念が全く異なります。ガーデニング分野のビオトープは庭、学校、公園などの人の住環境に密接した場所において水のせせらぎやそこに集まる生物などを見て楽しみ癒される、といった観賞目的として作られます。ビオトープ作りで失敗する例を見ると「ビオトープは人の手を加えるものではない、水が汚れていても気にしない、自然のまま放っておけば良い」という自然環境保護分野でのビオトープの概念を誤って混同した設計やプランニングが原因であることがわかります。そもそも自然環境の復元や生態系の保護は、自然環境の中で行うものであって個人の庭、学校、公園など人の生活に密接した人間環境の中で行えるものではありません。
例えば、学校の校舎軒下にツバメが巣を作ると多くの人は保護したいと考えるでしょう。ツバメは蛾、ハエ、蜂等を餌としているそうですが、ツバメの保護を第一に考えればこれらを駆除しない方が良いのでしょう。(自然生物ファースト)しかし、子供達の安全を第一に考えれば駆除せざるを得ません。(人間ファースト)
ビオトープの概念の難しさなどと相まって本来のビオトープ概念には該当しない、あるいは矛盾する活動も見られる。
ホタルやトンボ、ツバメ、メダカ、アユなど象徴種を守ろう、という「ビオトープ保護活動」というものがある。象徴種はその名の通り「一般の人にとっての自然を代表する生物種」であり、それらを保護する意義は少なくない。しかし、ビオトープの考え方では「その種のみ」を保護する事は不可能であり、その種が生息する環境・生息空間全てを保護する必要があるとする。前述のツバメの例を言えば、『ツバメは保護したい。しかし蛾などの虫は駆除したい』という事例を考える。しかし、ツバメのビオトープにはその餌となる蛾が必要であり、蛾のビオトープのためには蛾が生きるための環境が必要になってくる。よって、このような事例は現実には不可能であるというのが、ビオトープの考え方である。
ビオトープ保護活動と言われるものがあります。例えば道路を作るために自然環境の一部を掘削したり川を汚してしまったり等人間の都合で自然環境を破壊した時はそこに生息できなくなった生態系を復元する、あるいは外来生物を一匹残らず退治する、というのが本当のビオトープ保護活動と言えるでしょう。外来生物を撲滅せず闇雲にビオトープを増やしても、そこには再び外来生物が繁殖することになるでしょう。これでは在来生物にとっても迷惑な話です。しかし、外来生物を一匹残らず退治することや、特定の在来種(象徴種)のみを保護することは現実には不可能です。「ビオトープを作ること=自然環境保護」という大義付けで学校などにビオトープを作ってしまい、しばらくの間は子供達も喜んで手入れしてくれても、次第に手に負えなくなり朽ち果ててしまった、という悲しいビオトープの姿をこれまで嫌というほど見てきました。
近年では学校ビオトープの概念が見直され、生態系を育むことにより生命の尊さを学び、美しい自然風景を感受して豊かな心を育てる、という情操教育の場へと変わりつつあります。子供達が快適に末永く楽しめる計画とプランニングをしてあげなければ後述のような人間環境の破壊という負の連鎖に陥ってしまいます。
自然環境の中には美しい草花、蝶、小鳥のように人に歓迎される象徴生物ばかりではなく、蚊、蛾、蜘蛛、蜂、カラス、有毒植物など、時として人に迷惑を及ぼす生態系も数多く存在します。実際にビオトープ作り続けていると分かりますが、檻の無い動物園を作るのと同様に、人間と自然生物が対等に共存することは現実には不可能なのです。
小さな子供がいる幼稚園や学校にビオトープを作る際は安全第一を念頭におき、人間ファーストの設計・プランニングをしなければなりません。人の住環境に密接したガーデニング分野のビオトープは「人が心地よく楽しめる範囲で上手に自然と共存する」という理念に基づいて設計とプランニングがなされていなければ後にトラブルが多発してしまいます。
例えばある種の在来樹木をビオトープの近くに植えると水が真っ黒に変色してしまい魚が見えなくなるほど濁ってしまいます。どんなに濾過をしたとしても透明な水には戻りません。
ある種の在来植物(雑草)を植えてしまうとビオトープが見えなくなる程繁殖してしまいます。どんなに除去しても手に負えなくなり、いずれビオトープは崩壊してしまいます。
自然環境の中に外来種の植物を植えることは自然環境破壊になるのと同様に、人間環境の中に在来種の植物を植えたことにより人の生活にストレスを与えてしまうようでは人間環境の破壊といえるでしょう。在来種であれば何でも良いと闇雲に植えてしまっては本末転倒、このような悲しい結果になってしまいます。植物のプランニングをする時は、その植物が将来的に人間環境へどのような影響を及ぼすのか、ということまで考慮しなければならないのです。
日光がカンカン照りの庭の真ん中にビオトープを作ったりするとアオミドロが大量に発生します。
アオミドロは増えすぎると水中の酸素濃度を低下させ魚が酸欠死することがあります。アオミドロは腐敗すると強烈な悪臭を放ち、とても鑑賞に堪えられるようなものではなく、一度発生すると一日で10倍に増殖していきますので除去しきれるものではありません。
アオミドロは日光とわずかな栄養分があれば増殖してしまいますので、発生を防ぐには樹木の配置を工夫して適度な日陰を作ってあげる必要があります。
ビオトープを作るとカラスの大群がやってきて水浴びを始めたり動物の死骸を運んでくることがあります。無理に追い払おうとすると人を攻撃することがあります。カラスは鳥獣保護法の対象になっていますので捕獲したり乱暴に扱うことは禁じられています。
カラスのいたずらは手に負えないように思えますが、人為的に排除しなくてもある種の植物を植えるだけでカラスは寄って来なくなります。
そして何よりも恐ろしいのは「安全対策の不備」により事故を発生させてしまうことです。
夏が近づくと溜池や用水路で水遊びをした子供が溺れて亡くなるという悲しい事故が毎年のように発生しています。このような事故が起きる現場に共通するのは安全柵が設置されていない、注意喚起する表示(立入禁止の看板等)が設置されていない、人の目が届かない等、安全対策に不備がある事です。
ガーデニング分野のビオトープは基本的に個人の庭や学校等など管理者がいるプライベートな場所に作られますので、子供が水遊びして溺水したという情報はありません。しかし、管理者がいない広大な公園のような場所にビオトープを作る際は利用者の安全を守るために対策が必要となります。
例えば公園でよく見られる親水池(ジャブジャブ池)と呼ばれるものがあります。
一見ビオトープと似たように見えますが、親水池は子供達が水遊びをして楽しむことを目的として作られています。水深はごく浅く安全に設計され、レジオネラ菌等に感染しないよう水は塩素消毒されて衛生管理されています。親水池は人が立ち入ることを前提として安全に設計・プランニングされていますので注意喚起の表示や安全柵は設けられていません。
一方、ビオトープは生態系を鑑賞して楽しむことを目的に作られていますので消毒することができません。
一見綺麗に見える水でも夏場になるとジカ熱やデング熱の原因となる蚊の幼虫(ボウフラ)や、時に人を死に至らしめるレジオネラ菌が繁殖している可能性がありますのでビオトープの中で水遊びすることはできません。
ビオトープは鑑賞用として作られていますので水遊びをしたりすれば生態系は破壊され、いずれ崩壊してしまいます。しかし安全柵や表示板が無ければ一般の人には親水池とビオトープの見分けがつきません。そのため公園など公共の場にビオトープを作る際は立入禁止の表示板と安全柵を設けて利用者がはっきり認識できるよう注意喚起する必要があります。※安全柵のみでは子供達は立ち入ってしまいます。表示板との併用が必要です
つまり公園等の公共の場にビオトープを作る際に絶対にやってはいけない事とは、これは親水池なのか?それともビオトープなのか?と一般の人が認識できないような設計・プランニングをしてしまう事です。
もし管理人が居ない広大な公園の中に安全柵も立入禁止の看板も無いビオトープを作ってしまったら、何も知らない子供達は親水池だと思い水遊びを始めてしまいます。万一溺水してもすぐに助けることは難しいでしょう。これでは安全対策不備の溜池や用水路を作るのと同じで危険な環境を作る行為でしかありません。
勿論どんなに対策を施しても事故をゼロにすることはできないかもしれませんが、容易に予期できるトラブルに対して防止策を講じ、少しでもゼロに近づけることはできます。万一事故が起きてからでは遅いのです。
ビオトープを作る側の責任として利用者に安全に楽しんでいただけるよう設計・プランニングを行わなければなりません。
従来のビオトープで発生する多くのトラブルは正しいビオトープ作りの知識と経験があれば設計とプランニングによって防ぐ事ができます。
アクアフォレストは単に美しいビオトープを作るだけではなく、人がストレスなく安全に楽しんでいただくという理念に基づきトータルプランニングしています。
ビオトープを作る前に必ず読んでいただきたい大切な情報。作り方の注意点やポイント、トラブル例、Q&A等、ビオトープ作りで失敗しないために役立つ情報をご紹介します。