最近のホームセンターや園芸店には、思わず手にしたくなるような美しい草花が売られていますが、良く見るとこれらの70%以上は外来種です。一般の人が在来種を購入しようとしても入手しにくいのが現状です。

外来種

    園芸店で売られている美しい草花。その多くは外来種

下の画像は国営ひたち海浜公園にあるネモフィラの丘に訪れた時のものです。この公園は国営なのですが、北アメリカ原産の外来種ネモフィラが450万本も植えられています。ネモフィラが咲く季節には多くの人が観光に訪れ、時には結婚式を挙げるなどして人々の憩の場所として親しまれています。園内を散策すると、蝶々が舞い、心地よい小鳥のさえずりが聞こえてきます。広義でいえばこの公園もビオトープと言えるのでしょう。このような美しい風景を見て「外来種を植えてはいけない」と文句を言う人は誰もいません。 

ネモフィラの丘.JPG

         美しく咲き誇るネモフィラの大群

このように、国営公園であっても外来種の植物を上手に活用し、美しい環境作りと憩いの場の創出に成功しています。しかしながら、「ビオトープに植える植物は在来種でなければならない」というような議論を今でも耳にすることがあります。「自然環境保護」と「ガーデニング」でのビオトープの違いのページで詳しく説明しましたが、自然環境の保護や復元を目的としたビオトープとは異なり、人の憩いや鑑賞を目的とした公園やお庭などのプライベート空間に作るビオトープに何を植えるかは作る人の自由ですので、このような議論は全くのナンセンスです。

時々お客様から「ビオトープにはどんなお花を植えたら良いのでしょうか?」と聞かれることがありますが、アクアフォレストでは「自分の好きなお花を植えるのが一番良いですよ」と答えています。冒頭で説明しましたとおり、外来種と比べ在来種の植物は種類が少ないのが現状です。無理をして在来種のみを植えてみたところ、華やかさに欠け、庭全体が陰気な雰囲気になってしまうこともあります。最近ではモダンなデザインの建物やお庭が主流となってきましたので、その雰囲気に合うように外来種を上手に取り入れてあげることも美しいビオトープを作るコツです。(勿論、「自分のお庭で自然環境保護活動を行いたい」という人にこのようなアドバイスは致しませんが、そのような人とこれまでお会いしたことはありません)

注意:学校ビオトープを成功させるためのポイントのページで説明した通り、自然環境の学習を目的としたビオトープには基本的に外来種は植えません。

参考:環境省のホームページ     

ビオトープの正しい作り方

ビオトープを作る前に必ず読んでいただきたい大切な情報。作り方の注意点やポイント、トラブル例、Q&A等、ビオトープ作りで失敗しないために役立つ情報をご紹介します。

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