やってはいけない三原則その2 「溜池状態にする」

いつまでも濁ったままのビオトープに共通するのは、防水シート等を敷いた上に単に水を溜めて魚や植物を入れただけ、という作り方です。「ビオトープには自然の浄化作用があるからろ過や水の循環は必要ない」というのは前項で述べたように、大地からなる巨大なろ過装置を備えた自然界のビオトープのお話。防水シート等で大地と遮断し、限られた水を繰り返し使用しなければならないお庭のビオトープとは根本的に構造が異なりますのでこれらの理屈は通用しません。人工的に作るビオトープには自然の水質浄化機能はありませんので、「物理ろ過」と「生物ろ過」のしくみを人工的に備えてあげなければなりません。ビオトープの底に小石を敷いてしばらくすると水質浄化してくれるバクテリアが自然に住み着いてくれますが、これだけで水が浄化されるわけではありません。バクテリアが住み着いた石は優れたろ材となりますが、このろ材を水が通過することではじめて浄化されます。そこで水の循環が必要になるというわけです。水の循環は滝や小川のように高低さのある流れを作るのがベストですが、池だけの場合は湧水や噴水のようなものを作り、池全体に水が行き渡るように循環させるのがポイントです。

ここまで述べたのはバクテリアを利用した「生物ろ過」のしくみです。生物ろ過は水中に溶け込んでいる目に見えない栄養分を分解するもので、水中に浮遊する藻類やゴミまでは取り除いてくれません。これら比較的大きな浮遊物をフィルターのようなもので物理的にキャッチして取り除くのが「物理ろ過」です。自然界のビオトープには大地という巨大なフィルターを備えていますが、お庭に作るビオトープには人工的にろ過フィルターを取り付けてあげる必要があります。フィルターは水中ポンプの取水口まわりに設置すると効率が良く、ポンプの詰りも防止できます。

ビオトープ(湧水池)

        水の循環機能を備えたビオトープ(湧水の心池)